仏教式 葬儀の流れについて
「葬儀」とは、仏教式の場合は亡くなった人の魂を鎮め、仏の道へと送り出す儀礼のことです。本来は葬儀は菩提寺の僧侶に行ってもらい、参列するのはごく近い親族のみでした。そして一般の会葬者は告別式が最後のお別れをする場とされており、葬儀と告別式は別の物でしたが、現代では葬儀または葬式という単語で通夜から告別式、火葬まで全てを包括する意味として使われることが一般化しています。その流れとしては、まずは1日目の夜、通夜が行われます。
通夜も元々は親族や親しい人のみ参列する場でしたが、現代ではそれほど親しくない人は告別式か通夜どちらかに参列する、といった風習に変わりつつあります。通夜では僧侶の読経と会葬者の焼香が行われ、焼香が終わった流れで通夜ぶるまいと呼ばれる食事に参加します。近い親族は夜通し故人に付き添い、線香の灯を消さないよう番をしますが、防犯や防火の理由から一晩中は行えない斎場が増えています。翌日の昼間に葬儀・告別式が行われます。
僧侶の読経に焼香、弔辞・弔電奉読、一般会葬者の焼香と続き、閉会と同時に故人の棺に花を入れる最後のお別れの儀式と出棺へと続きます。その後は火葬場へと移り、火葬炉の前で僧侶の読経があり、焼香の後に火葬されます。1~3時間後、2人一組で骨を骨壺に移す骨あげを行い、係員に残りの骨を骨壺へ移してもらい、終了です。多くの場合はこの後に会食(精進落とし)となり、そのまま初七日の法要が行われ、解散となります。